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【ビジネス法務】企業が労働委員会を活用する際の留意点

コラム2020/5/26

『ビジネス法務』2020年5月号の「実務解説」は「企業が労働委員会を活用する際の留意点」です。使用者が労働委員会にあっせん手続きを申請する案件が増えているそうです。その背景には、使用者が抱えている漠然とした「ユニオンとはいったいどういう団体なのか?」という不安があるとのこと。労働分野にありがちな専門用語をできるだけ使わずに、ユニオンの実態とあっせん手続きについての解説がされています。

 

  • 内容
    Ⅰ 合同労組・ユニオンの実態
     1 はじめに
     2 発生の経緯
     3「労働組合である」という意味
      (1)法人格
      (2)内部機関
      (3)財務
      (4)内部統制
      (5)宣伝活動
    Ⅱ 労働委員会におけるあっせん手続き
     1 労働委員会
     2 あっせん手続き
      (1)特徴
      (2)申請主体・当事者
      (3)テーマ
      (4)あっせん員の構成
      (5)解決率・所要時間
      (6)留意点

  •  

 

<PLAZA総合法律事務所の弁護士解説>

労働委員会がどのような機関なのかご存知でしょうか。
労働委員会は、労働者が団結することを擁護し、労働関係の公正な調整を図るために労働組合法に基づいて設置された機関であり、厚生労働省の外局として中央労働委員会、都道府県知事の所轄のもとに都道府県労働委員会が置かれています。
なお、都道府県労働局や労働基準監督署とは別物です(前者は厚生労働省の下部・地方組織であり、後者は労基法や安衛法の取締りを行う機関です。)。
労働委員会は、労働組合法や労働関係調整法等に基づき、使用者と労働組合との間の紛争を解決するために、①労働争議の調整(話合いでの解決を目指す手続で、あっせん、調停、仲裁の3種類がある。)、②不当労働行為事件の審査(使用者が労働組合法で禁止されている不当労働行為を行ったかどうかを審理し、労働組合の被害を回復する手続)、③労働組合の資格審査、を行っています。
ユニオンから団体交渉の申入れを受けた場合、使用者は誠実に交渉に応じなければならず、団体交渉の中で早期に合意により解決することもありますが、必ずしも双方が納得できる合意が早期にできるとは限らず、使用者の負担が重くなることも多いのが実情です。
ユニオンの対応が過激である等の理由でなかなか実効的な話し合いが進められない場合、使用者から労働委員会にあっせんの申請を行うことも手段の一つとなります。
労働委員会は、公益委員、労働者委員、使用者委員の三者で構成され、適正な手続のもとに進めることができます。
労働者を抱える場合には、突然ユニオンから団体交渉の申入れを受ける可能性がありますから、その対応方法の一つである労働委員会について知っておくことは非常に有用です。
この機会にぜひ本稿をご一読ください。

 

(弁護士 京谷 周)

 


協力:中央経済社
公式サイト(http://www.chuokeizai.co.jp/bjh/)

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