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【ビジネス法務】今、検討すべき「新型コロナ」法務の最新論点

コラム2020/9/11

『ビジネス法務』2020年9月号の「特集」は「今、検討すべき『新型コロナ』法務の最新論点」です。日本、世界において新型コロナウィルスが猛威をふるい、企業法務においても従前とは異なるクライシス対応が求められています。本特集では、免責事項をはじめとした契約実務、取引先・委託先の支払猶予・倒産、新しい生活様式や働き方にあわせた労務などのさまざまな分野において、今検討が求められている最新の論点をピックアップしてあります。その中でも、新型コロナウィルスにより問題が生じた契約の後処理や、今後同種の災害が生じた場合を見据えた契約内容の見直しなどが必要になります。このような「アフターコロナ」における契約に関連する問題が解説されています。

 

  • 納期変更、報告義務にまつわる条項の新設等、未履行契約の後処理と条項見直しの視点

    Ⅰ 新型コロナウィルスの影響と契約上の責任
    Ⅱ アフターコロナの対応
    Ⅲ 下請法等の留意点

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<PLAZA総合法律事務所の弁護士解説>

新型コロナウィルス感染症の拡大に伴い全国を対象に緊急事態宣言が出され、企業活動にも大きな影響がありました。本稿では、新型コロナウィルスの影響で契約上の義務を果たせなかった場合の責任や、再度の感染拡大の兆しもあると言われる今、今後の契約実務における対応について検討されております。
令和2年4月1日から改正民法が施行され、契約責任についても変更がありました。例えば、解除の可否に関し、改正前は帰責事由が必要と解釈されていましたが、改正後は、帰責事由がなくとも解除が可能とされていることなどです。新型コロナウィルス感染症の影響によって契約上の義務を果たせず、果たせなかったことについて帰責事由がなかったとしても、改正後の民法によれば解除が可能ということになります。
また、損害賠償請求が認められるかに関しては、改正前と改正後とを問わず、帰責事由が必要とされています。帰責事由があるか否かの判断は、事案それぞれにおける個別的判断となりますが、本稿においては、被害の直接性、回避措置の十分性、代替措置の有無等が考慮されると整理されています。昨今、「事業継続計画」などと訳されるBCP(Business Continuity Plan)という考え方が、自然災害の頻発を背景に注目されています。簡易に表現すれば、有事の際の事業の継続、被害の最小化及び迅速な復旧のための事前計画と言えるでしょう(詳しくは中小企業庁のHPなどをご覧ください。)。また想定される災害の種類や事業環境の変化に応じてBCPも改定されるべきであり、これらが実践されているかは、帰責事由の有無の判断において考慮され得ます。
その他にも、具体的な契約条項を見直す際の着眼点なども紹介されており、タイムリーかつ多くの事業者様の喫緊の課題に関する記事となっておりますので、この機会にご一読いただければと思います。


 

(弁護士 菊地 紘介)

 


協力:中央経済社
公式サイト(http://www.chuokeizai.co.jp/bjh/)

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