コラム

column

【ビジネス法務】新型コロナ対策としての営業自粛と店舗家賃

コラム2020/9/23

『ビジネス法務』2020年9月号の「特集1」は「今、検討すべき『新型コロナ』法務の最新論点」です。その中で、民法611条の解釈から交渉・和解のあるべき姿まで、と題して「新型コロナ対策としての営業自粛と店舗家賃」というテーマがあります。新型コロナウイルス感染症まん延対策による政府などの不要不急の外出の自粛や、事業者の営業自粛などの要請がなされた結果、多くの物販・飲食事業者が当該要請に応じて営業自粛がなされました。このようななか、使用していない店舗などについて、家賃の支払い義務はどのように考えることがよいか。賃借人から減額を求められた際に賃貸人がとるべき対応はどのようなものであるか。法的にはどのような考え方があるかについて考察されています。

 

  • Ⅰ 賃料をめぐる法律相談が相次ぐ状況に
    Ⅱ 新民法611条を考える
    Ⅲ 新型コロナウイルス対策としての業務自粛が使用不能といえるのか
    Ⅳ 損失は誰が負担すべきか
    Ⅴ コロナ禍における交渉・和解の実務

  •  

<PLAZA総合法律事務所の弁護士解説>

本年初頭から新型コロナウイルス感染症の蔓延対策として、政府等による外出自粛や営業自粛等の要請がなされ、物販業者、飲食事業者を中心に、かかる要請に応じて営業自粛に踏み切ったところも多いかと思われます。
しかし、営業を自粛したとしても、借り受けている店舗やオフィス等の家賃の支払義務を当然に免れるわけではなく、そうすると営業自粛によって売上が大幅に減少していることから、支払原資に限界があるのも事実です。
一方で、賃貸人側もローン等の支払いや建物等の維持管理費がかかるために、家賃収入の減免に応じる余裕がない場合も多いといえます。
この場合、いずれの当事者がそのリスクを負うのでしょうか。
賃貸借契約書の中に、この点を解決できる条項が記載されている例はほぼないといえるでしょう。また、民法の規定や過去の判例からも、この点に対する一義的な回答を導き出すことはできません。
本稿では、民法の規定や過去の判例から、筆者の考える解釈論が展開されております。上記のとおり、一義的な回答を導き出すことができず、裁判所に持ち込まれた場合に同じ結論を支持するかはわかりません。
しかし、本稿における筆者の見解は、賃貸人の立場からも賃借人の立場からも、相手方との議論、交渉を行うにあたり、解決案を探るポイントにもなり得るものであり、とても参考になります。
是非この機会にご一読いただければと思います。


 

(弁護士 京谷 周)

 


協力:中央経済社
公式サイト(http://www.chuokeizai.co.jp/bjh/)

Copyright © 2020 PLAZA Law Office All rights reserved.