法務サービス部・関上健一郎が行く顧問先訪問

【第1回】

 札幌アンビシャスに新規上場した外壁総合メーカーの株式会社FUJIジャパン

                            上場記念の額装の前で佐々木忠幸社長(右)と

 

上場は大変、信用力アップを期待

関上◎札幌証券取引所の新興企業向け市場アンビシャスに上場、おめでとうございます。
佐々木◎ありがとうございます。先週、横浜から帰ってきたばかりです。関東と北海道をいったりきたりの生活です。ウチ、3度目の正直なんです。上場にチャレンジして。3回目でようやく達成することができました。1回目はリーマンショックの時。赤字になったことで断念しました。2回目は東日本大震災の時。仙台に支店を出して3年経過したこともあり「よし、行くぞ!」という矢先でした。今回は体制を立て直して2年くらい準備して、審査は10ヶ月間かかりました。

関上◎その間はどんな感じですか?
佐々木◎生きた心地がしなかったですね。なにが起きるかわからない。不祥事が出ないように。昔のことが出てくるかもしれないし(笑)。びくびくしながら日々を過ごしていました。上場は正直、感動はなかったですね。「ホッとした」という感覚です。とりあえず、地区予選を勝ち抜いて「甲子園に出た」という感じですかね。

関上◎どんなところが大変でしたか?
佐々木◎コーポレートガバナンスとかコンプライアンスとか、カタカナの部分がいろいろと厳しくて(笑)。監査法人からさまざまな制度構築を求められるので、そこが大変でした。ウチみたいな小さな規模でもここまで求められるのか、という感じがしました。

関上◎FUJIジャパンさんは2005年創業。札幌本社に、仙台支店に横浜支店。札幌と藤沢に物流センターがあり、スタッフは60人ほど。「ハッピーエンドを創造企業」がスローガンですね。上場して変化は感じますか?
佐々木◎すぐにどうこうということはありませんね。社内もそんなに変わらないですし。関東での不動産を借りる時に条件面では、上場会社の威力を感じる場面もありました。敷金など扱いがちがうのです。こちらの言いなり。驚きました。これからは、お客さまへの安心感といった信用が少しずつ増してくればいいかなと思っています。3ヶ月ごとに業績を開示しなければならないので、プレッシャーはあります。実務が毎日ありますからね。調子こいていられないですね(笑)。

 

「西田塾」が上昇の契機に

関上◎当事務所との関係はいつからでしたか?
佐々木◎太田・小幡綜合法律事務所さんとは、メンタルトレーナー西田文郎先生らが開催する「西田塾」の塾生として学んだ時からです。きっかけは佐藤等公認会計士事務所さん。2005年、うちの会社を設立した当時、タウンページの広告で探して電話したんです(笑)。以来、ずっと決算関係をお願いしています。ある時「メンタルトレーナーの先生が来て講座があるのですが」と西田先生の講座を知りました。当時、駒大苫小牧校が甲子園で優勝。その秘訣を知りたいと、野球部の練習を見学させてもらおうと考えていました。西田先生がその偉業を支えていたことを知り、第1期生の一番最後に入れてもらいました。その後、自社でも研修セミナーを開催したいと思い、先生に来てもらって1年間研修してもらいました。今思えば、この研修がひとつの分岐だったかもしれませんね。以来、太田・小幡事務所には顧問弁護士としてお世話になっています。

関上◎「法務・会計プラザ」が出発点だったのですね!
佐々木◎そう。法務・会計プラザという場はすごいと思いました。一緒に学びあうとか、顧客を共有するとか。札幌の経済の中心地にあり、北海道への一定の役割を担っていると思います。やっていることはすばらしいことですね。

関上◎ありがとうございます。当時と比べて、プラザの規模は倍になりました。全体で100人を越えました。ところで、経営で大切にしていることは何ですか?
佐々木◎こだわっていることは、一本道を守ることです。リフォーム業の中でも、外壁だけに特化していることです。特化することで、技術力も上がりますし、商品力も上がります。ソーラーや太陽光の話しもありましたが、手を広げずにやってきています。自社のものを販売して、自社で工事をして、自社でアフターサービスもやっています。外壁に関して一気通貫でやっているところがうちの強みだと思います。

関上◎エリア別の売上はどのような比率ですか?
佐々木◎北海道、東北、関東と3つの大きなエリアをやっていて、今は5:3:2くらいです。これを今後は、1:1:8くらいの割合にしていきたいと考えています。圧倒的に関東圏を増やしたい。具体的には神奈川県、千葉県、茨城県です。次は埼玉県。札幌、仙台、横浜とねばってやっていて、実績あげて良かったなと思っています。

関上◎当時、社長自ら乗り込むんだと驚いていました。
佐々木◎自ら戦に参戦しないとダメなんです。肌で現場を感じることが大切です。最初は完全にアウェーですよ。よそもの扱い。3年くらい経過すると、だんだん地元になじんできます。ちょっと地元感が出てきます。なので、うちの基準は3年なんです。3年経ってどう評価するかです。

関上◎関東での手応えはどうですか?
佐々木◎施行技術は高いと自信があります。これは自分で言うのもなんですが、圧倒的です。だてに寒冷地である北海道でもまれていないのです。4,500軒の実績と顧客がいますから。しかも、うちはエンドユーザーと直接やっています。ナマの声、アンケートが全部入ってきて、その声に応えることでここまで成長してきました。

関上◎経営上の課題は何ですか?
佐々木◎人材採用には頭を悩ませています。大きな課題ですね。数年前から新卒採用をしています。大卒はあきらめて、高卒者を対象にしています。昨年は6人採用しました。マンガの会社案内を制作して、何百という高校を回って。新卒が入社すると、社内が変わりました。明るくなりました。

関上◎今後の抱負を聞かせてください。
佐々木◎出店を強化していこうと思っています。各主要都市には出していきたい。上場するため、ここ数年は利益のために支店をぎゅっと絞ってきました。なので、今後は攻めです。いくぞ、という感じです。今年のテーマですね。そして、東証マザーズ、東証1部を見据えていきたいと思っています。


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